2018.7.18
税務関連
海の日も過ぎ、もうすぐ学生さんたちは夏休みが始まりますね。
今年の夏は特に暑い日が続くとのことですが、夏といえば花火やお祭り、野外コンサートなど多くのイベントが楽しみな季節でもあります。
先日、京都では祇園祭の前祭山鉾巡行が行われました。
幸運にも我が事務所は巡行が行われる御池通りに面しており、今年の山鉾巡行は平日にも関わらず、事務所の窓から覗き見ることができました。
京都ならではの歴史を感じさせる巡行の模様は、華やかで感慨深いものがあります。
さて、お祭りといえば夜店ですが、夜になるとあちこちで提灯などが灯されることが多いと思います。
この提灯に、いろんな人や企業の名前が書いてあることも多いのですが、ご存知でしたか?
お祭りを開催するためには当然、お金が要りますが、このお金を集めるために広く個人や団体、企業などにいわゆる「協賛金」や「賛助金」といったものを募ります。
その名目は様々ですが、資金を出してくれた代わりに、お祭りが開催される期間やその準備中に会場やチラシ・プログラムなどに名前を掲げるのです。
「協賛金」や「賛助金」を支出した個人や団体、企業などからすれば、それは「広告宣伝費」の性格を持った経費であり、税務的には損金となります。
ただし、ここで注意しなければならないのは、「広告宣伝費」とするためには不特定多数の者に広く認知されるための費用でなければならないという点です。
つまり、領収書等に「協賛金」や「賛助金」としての名目があったとしても、提灯やプログラムに名前が載る、といったような多くの人の目に留まる実態がない場合は、「寄附金」として扱われ、全額が損金とならない場合があります。
「寄附金」なのか「広告宣伝費」なのか。
この二つは税務上、全く異なった処理をされるものにもかかわらず、混同しやすいものです。
会計をする上では特に注意して正しく処理をするようにしましょう。
松浦
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