2017.7.6
ニュース
ふるさと納税のお得感が高まり、2016年は自治体への寄付金額が過去最高を更新したとのこと。一方で、東京23区の特別区民税が2017年度には207億円の減収になる見込みのようです。
ふるさと納税は、本来はふるさとへの恩返しや応援したい自治体への支援を目的として始まった制度でしたが、近年は自治体の過度な寄付金集めが目につくようになっています。
総務省は、激化の一途をたどるふるさと納税の返礼品競争に歯止めをかけるため、4月1日付で各都道府県知事に返礼品の調達価格を少なくとも寄付額の3割までに抑えること等の要請を行いました。
具体的には、寄付額に対する返礼品の調達価格の割合について、「社会通念に照らし良識の範囲内のものとし、少なくとも、返礼品として3割を超える返礼割合のものを送付している地方団体においては、速やかに3割以下とすること。」としており、初めて返礼品の金額基準が示されました。
今回の見直しでは、金銭類似性の高いもの(プリペイドカード・商品券等)、資産性の高いもの(電子機器・家具・貴金属・時計等)、価格が高額なもの等がふるさと納税の趣旨に反するとされており、今後廃止される可能性が高い返礼品です。すでに、ふるさと納税ができる人気ポータルサイトではパソコンや家電などの人気返礼品の一部が掲載抹消となったようです。その他にも、還元率の高い商品券・食事券などは見直しされる可能性が高いので、今のうちに…という駆け込み寄付を勧める話もあります。
個人的には、今まで過度な返礼品競争に違和感を覚えていたので、今になって「今年こそふるさと納税、してみようか?」と思うのですが。
さて、昨年にふるさと納税された方、節税を確認されましたか?
ワンストップ特例により確定申告をせずに税額控除を受ける方法を選んだ場合は、住民税からのみ税の控除を受けることとなります。せっかくふるさと納税をしたのですから、住民税の通知書で減額を確認してみてはいかがでしょうか。
橋本(文)
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